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(自分用の覚え書きです)
臨床所見右乳房CD領域の8mm大の乳がん(浸潤性小葉癌)に対して
乳房温存手術を施行。
主病変の外側やや頭側に3mm程度の低エコー病変有り、
娘病変の広がり診断をお願いいたします。
病理所見乳房温存術により採取された右乳房CD領域の腫瘤です。
全割し、組織学的検索を行いました。
検体のほぼ中央の標本3bに、索状、孤立性に浸潤増生する
小型腫瘍細胞を認めます(腫瘍径10mm T1b)。
生検の免疫組織化学染色の結果を加味し、浸潤性小葉癌の像と判断します。
腫瘍細胞の浸潤は、脂肪織にまで及んでいます。
腫瘍細胞の脈管侵襲は確認できず、切除断端は陰性です。
(切除断端に関しては、迅速の結果を加味し、総合判断ください)
Daughter lesionを説明できる病変は確認できませんでした。
病理診断Invasive lobular carcinoma
;f,ly(-),v(-),EIC(-),Nuclear Grade 1,
cue ent(-)(see description)
Nuclear Grade 1(Nuclear atypia:1,Mitotic counts:1)
Malignancy
傷病名右乳癌(浸潤性小葉癌)
t1b(10mm)
n0(SNB 0/2)
MO stage1
ER(+++),PgR(+++),HER2(0)
病理最終診断① 頭 側 断 端 cut end(-)
②頭側外側断端 cut end(+)
②頭側外側断端には、明らかな浸潤癌の像は確認できません
(非浸潤性小葉癌の存在の可能性は否定できません)
②で非浸潤性小葉癌の可能性も否定できない部位を認めます
(4mmの範囲で)
②の標本の免疫組織化学染色の結果、
E-cadherin陰性の乳管内細胞を認めます。
非浸潤性小葉癌の形で、断端陽性と判断します。
臨床所見原発巣は限局した浸潤性小葉癌でsugical marginは問題ないのですが、残存乳房から採取した(断端評価のための)断端組織(切除部の頭側外側【Bp部のさらに頭側外側】)より、4mm大のLCIS(非浸潤性小葉癌)を認めました。
原発巣(主病変)との連続性はなく、多中心性に発生したLCIS(非浸潤性小葉癌)と判断しております。
(NCCNのガイドラインに沿って追加切除は行いませんでした)
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