「非浸潤性乳管癌、もっと多いタイプのがんの場合、このまま追加手術をしないでいたらどうなるか?50%は浸潤性乳管癌として出てきます。で、半分はそのまま。非浸潤性乳管癌のまま」
「どれくらいで?」
「あんまり長い期間じゃなくて、5年以内とか。放射線をあてると、50%再発するところが10%になります。5分の1のリスクにしてくれます。で、追加の手術で取ったとしても3%くらい再発する場合があります。という有名なアメリカのデータがある」
「放射線やったら10%に減って、再手術やったら3%に減るっていうこと?」
「データから言うと、手術の方が3倍威力がある。何もしなかったら再発率50%のが、追加手術をすることによって3%に減る。だから手術をしましょう。もしくは、放射線治療もまんざらではないですよ。50%を10%にしてくれるから。放射線治療は、手術に取って代わるものではないけど、近いくらい威力はあります。これは、浸潤性乳管癌の話ね。小葉癌にはデータが無いけど、ま、同じでしょう。放射線の感受性が悪いがんじゃないですから。再発を抑えるために、放射線治療やる方がいいですよという話を、今日しようと思ってた」
「ありがとうございます。カルテのコピー下さい」
(カルテを見て、改めて活字で「断端陽性」を再確認・・・)
「断端陽性に変わってる。アジュバントオンライン、変わってくるよね?カットエンドが」
「じゅんじゅんさんのカットエンドの意味が違います。連続性が無い、多病変ですからね、たぶん。
今回の病変とは別の病変が偶然あって、見つかった。しかもそれがLCIS(非浸潤性小葉癌)。浸潤性小葉癌っていうのは、あり得る話です」
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