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私の乳がん 浸潤性小葉癌と非浸潤性小葉癌

 浸潤性小葉癌の健やかな予後と非浸潤性小葉癌の穏やかな経過観察 * Laugh & Health * 

じゅんじゅん(1968.申)大阪
手術時41歳
浸潤性小葉癌(1期)手術→放射線→TAM→&リュープリン(+ゾメタ)→TAM(単独)&非浸潤性小葉癌の経過観察中 このブログはあくまでも私個人の経験に基づく感想です
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2024.11.21 (Thu)
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乳がん手術後【速報】病理診断結果

今日は、手術後1週間の診察。
傷を診てもらうだけのつもりだったのですが、
思いがけず早くに、病理組織診断の最終速報結果が出ていて
心の準備のできていないまま、聞くことに。

「ここにも何かアヤシイのがありそうだと言ってましたが、良性病変で良さそうです」

「『良さそう』っていうのは・・・?」

「がんじゃない。ただ、切るのは5mmくらいの間隔で切っていて、この面を顕微鏡で見ていきます。 ちっちゃい病変だったので、この間に入ってる可能性はありますけど、 少なくとも、表面にはがんは出てないし、きっちり真ん中で取れてますので、まぁ問題ないでしょう、と。 今回の切った標本の中の、5mmで切った範囲のプレパラート上には、がんは見えませんでした、っていうことです。 ここにメインのところがあって、5mm間隔で面を作っていきます。 で、この面を顕微鏡でみていくんですよ、プレパラートで。 だから、5mmの間に、ちっちゃい病変は2mmくらいやから、5mmと5mmの間に2mmが入りこんで、プレパラートが作られないことは、あります。 それもちゃんと取れてますんで、まず問題無いと思います。病理診断としては『断端陰性、きっちり取れましたよ』っていう評価でした」

「がんの隣に良性の腫瘍が出来ることもあるの?」

「もちろんあります。もちろんあるし、良性の中に、がんが出来ることもあるしね」

「で、がんの細かい性質。 結果的に簡単に言うと、全部良い方向です。低リスク。 具体的に言うと、顔つきNuclear Grade(核の異型度) 1、リンパ管侵襲、血管の侵襲も無い、 ホルモンレセプターは陽性、HER2蛋白陰性、全て良い情報です。悪性度が低い方。リンパ節転移も無い。しこりの大きさも2cm以下」

「何センチなんですか?」

「10mm。病理的には10mm。まぁ、あれくらいちっちゃくなると、実はよくわかりません、病理の大きさ。 エコーの大きさが一番正しいんだろうと思うけど。どっちにしても2cm以下には間違い無いんで」

「5mmで切っていくからね。10何ミリのモノを5mmで切っていくから。最大割面が出ないもんね。まぁそういうもんです」

「で、モノは早期がん。しかも低リスク。 ということなんで、じゃ、今後の乳がんの予防のお薬は何か、 というと、抗がん剤はちょっとやり過ぎだろうと思いますし、 やるのなら、ホルモン治療。ホルモンを抑える飲み薬の治療をしましょう、と」

「ホルモンを抑えるのか、がんがホルモンにくっつくのを抑えるのか、どっちなんですか?」

「薬によっては、ホルモンがガンにくっつくのを抑える薬を使う。ノルバデックスという薬です。 ホルモンと競合して、がんにその薬がくっついてくて、 女性ホルモンが、ガンにくっつかなくて済む、という仕組みがノルバデックス」

「で、もともとそのホルモン自体を減らすのがゾラデックスっていう注射です。LH-RHアゴニストといいます」
「じゅんじゅんさんの場合は、両方やることをお勧めします。これからの治療の一番の王道」

「このがんに関しては、手術は一応終了です。 ただ。浸潤性小葉癌っていうのは、 いくつかポツポツポツッと出来る可能性があるというので、 昔は、ほんの10年以内の話ですが、温存手術しちゃいけないと言われてました。 そういうときもありましたが、今は温存をして、その後放射線をあてましょう、というのが王道です。 それが局所療法。それで王道としての局所療法は終了」

「全身の再発予防の治療の王道は、ノルバデックスっていう飲み薬1日1回5年間。 LH-RHアゴニスト、ゾラデックスとかリュープリンを2年から3年するのが王道です」

「放射線は、いつから始めるもんなんですか?」

「あまり期間は空けないほうが良いとは言われていますけど、 はっきり言えるのは、1年を超えてから当てるのは、あんまり意味が無いでしょうって言われています」

「2、3か月っていうのは・・・?」

「どうせ当てるんのなら・・・。慌てることは無いですが、何の意味もなく2、3か月延ばすのなら、 早めの方が良いんじゃないですかっていうくらいの感じ。明日から行かないといけません!っていう話ではない」

「傷とかは、別に大丈夫なんですか?」

「水とかが溜まってなければ大丈夫」

「心臓とかにあたるんですか?」

「心臓は主に左側なので、右側にもありますが、ま、ほとんど関係無い。 お年寄りの方は関係ありますけど、じゅんじゅんさんみたいに元気な人は、多少あたってもどうってことない。大丈夫」

「放射線あてることの、一番困る副作用っていうのは放射性肺臓炎。 放射線が肺にあたることによって、肺炎が起こることがあるんですよ。 それは若い人でもお年寄りでも、どっちでもあります。 普通は、多少ちっちゃい肺炎が起きても、症状が何も無くて、放ったらかしてるんですけど、 ひどくなる人もいます、すごく稀ですけど。 それは知っとかないといけませんし、同じ放射線のあて方をしても、おきる人はおきちゃいます」

「放射線をあてるのは、月曜から金曜までの5日間。だいたいあてるのは1分少々、そんなもんです。 病院入って出るのが1時間くらいみてたら、じゅうぶん終わる。5日間連続を5週間が基本です」

「放射線で、何で白血球が下がるんですか?」

「胸骨とか大腿骨とかの骨髄にあてると下がります。骨髄にはあてません。胸骨にもあてない。 ちゃんと避けるようにするから大丈夫」

「再発の確率は?何も治療をしない場合、何パーセントくらい?」

「何も治療しなくて再発しない可能性はね、これはもうほとんど当てずっぽうに近い概算ですが、 たぶん、85%以上は再発しないと思います、リスクのこと考えて。85%から90%は、何もしなくても再発しない、と思います」

「で、放射線をすることによって?」

「放射線はね、局所の再発を抑えます。 局所の再発をすると、3分の1の確率で命に関わることがあるんですよ。 だから局所の再発はしない方がいい」

「再発の形にもよるんですけどね。浸潤がんって形で再発した場合は、3分の1は、命に関わることがあります。つまり生存率が60%」

「で、浸潤性小葉癌は局所の再発、どちらかと言えばしやすいです。また新たなとこに出来てるかもしれない。『かも』なんですけどね」

「で、ほかの乳がんに比べて、一般的な型に比べると、 反対側にも出る可能性が、ちょっと高い」

「遠隔転移も多いって読んだんですけど、それはどうなんですか?」

「めちゃめちゃ飛び出て多い訳じゃないんですけど、ちょっと特殊な転移をします。 例えば胃の中に出来たりとか。そんなに頻度は高くないです」

「乳がんの中で、浸潤性小葉癌の割合は5%から10%のって見たんですけど」

「昔5やけど今10に近づいてますね。アメリカで15%くらい」

「で、その少ない中のデータで、データをとって、データとしてどうなんですか?」

「データを全てとってるわけじゃないからね、だから一般的な話ですよね。 はたして自分にどうか、っていうのは、わかりません」

「その85%がどうか、90%がどうか、よくわかりません。そりゃ90%再発しない方がいいですけど。 逆に言うと、どっちも再発する可能性は0じゃないからね。 で、ホルモン治療すると、30から50%は、再発を減らすことができるんじゃないかって言われてます」

「効かない人もいる?」

「もちろん。飲んだにもかかわらず再発する人もいます。 どうしても現実はね。100%効くんなら、最初から手術はいりませんからね」

「じゅんじゅんさんが80歳とか90歳の場合は、全身治療しないっていう手もアリだと思いますが、 まだお若くて先が長いので、しておく方が絶対良いと思います。飲み薬5年、注射は2年から3年」

「放射線は?先生はどうお考えですか?」

「放射線は浸潤性小葉癌ですから、絶対にしておく方がいいと思います」

「浸潤性小葉癌は、もとのがんの性質から言ってね、 あちこち、こう、がんの巣を作ってる事もあるっていう話もあるし、どこかで繋がってるっていうね」

「繋がってる?」

「あちこちにあったとして、繋がってる。ちっちゃいがん細胞が。だからハッキリと繋がりがわからないことが多いんですよ。 だから、ココからココまでですよっていう範囲が、ちっちゃく評価されることが多い。 最初からずーっと言ってますが、そういうタイプなんで、万全を期して、しておく方がいいと思います。 浸潤性小葉癌で放射線を省略するのは、すごい勇気がいります、僕らから言うと。 それでもたぶん、再発しない人は、いると思うんですけどね。 でも、責任持って省略してです、というふうには勧められません。 根拠が乏しいですね。だからやった方がいいと思います」

「ちなみに傷は、放射線があたった方が綺麗になります、1年後くらいにね。 それまでは、ちょっと赤くただれたり、やけどみたいに、ちょっと日焼けみたいにポロポロ皮膚が剥がれたりするけど。 傷自体は綺麗になります。皮膚の汗がかかなくなりますっていう欠点があったり、ちょっとカサカサしやすくなるくらいです」
「ちなみに、ガイドラインを守らなくちゃいけないわけじゃないです、ちなみにね。 あくまでガイドラインはガイドライン」

「何も知らない人は、ガイドライン守った方がいいけど、 ちゃんと専門的にやってるとこは、必ずしもそれを守らなくちゃいけないわけじゃない、最低ラインやからね、ガイドラインは」

「じゅんじゅんさんの場合は年齢が若いっていうことと、 すごくホルモンがよく効くタイプなんで是非やっとった方がいいでしょう」

「ホルモン陽性、HER2陰性、再発低リスクの早期がん。ちょっとヤラしいのが浸潤性小葉癌っていうね。 放射線治療は、した方がいいと思います」

「放射線治療っていうのは、放射線治療のお医者さんのもとでっていうこと?」

「最初だけね、あとは技師さんがやります。決まったやり方でやるんで。 計画を立てれば、後は安全にやってるかどうか、技師さんが見てくれてる」

「選択肢としては何もしないっていう選択肢もあり。 絶対に再発するわけじゃないけど、でも、明らかに治療を受けた方が良くなるでしょう」

「ノルバデックスとゾラデックスを一緒にやるのが、一番王道だと思います。 で、その間をとって、ノルバデックスだけっていうのも、 一応ガイドライン上では+,-で書いてあるから、許容範囲かな?とは思いますけど」

「あくまでガイドラインはガイドライン。最低限ここはしましょう。あとは個別でしましょう」

「ま、今回色々わかったと思うけど、わかってそうでわかってないこと、いっぱいあるんですよ。 大きさにしろ、どうしても人間の限界あるからね。 一生懸命やっても色んな誤差がある」

「だから全身の治療を考えることと、放射線治療やった方がいいと思うけど、また来週方針決めましょう」
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2010.02.05 (Fri)
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