◆追加切除のデメリットは?
なぜガイドラインでは(追加の手術より?)経過観察なの?
私が追加の手術を希望すればしてもらえるの?
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「手術を希望すればもちろんいいです。乳房切除です。
部分的に取っても、また出るかもしれない、
残りのところにないっていう確信がない。
どう考えるかです。
非浸潤性小葉癌は浸潤癌に、なかなかなりません。
10年間はみていきます。
その間になれば取ればいいし、ならない人の方がほとんど。
だから、おいとくって考える人と、
ちょっとでもなるのなら、根こそぎ取って下さい、って人と。
ちなみに非浸潤性小葉癌は反対側にも出来てる可能性があるんで、
それもどうするか、反対側を取るか取らないか。
ガイドライン上は、反対側を取ることを許容してないんですけど、
どこまで考えるかですよ。ガイドランを守らないとダメってわけじゃないから。
あくまでも指標です、考え方。データがあるのはある。でも、どれも100%とか0じゃないから。どう考えるかは自分の自由」
◆経過観察って具体的にエコーとかMRIとか?
非浸潤性小葉癌が浸潤性小葉癌になった瞬間って、わからないですよね?
画像で見て「大きくなった感じがするね」とか、そんな感じで経過観察していくの?
(もしそうなら、そんなの不安ですが、そんなものなの?)
そのときは手術をするの?それともそのときに考えるの?
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「経過観察は、3ヶ月に1回エコーをします。
MRIは1年に1回撮っていけばいいんじゃないかなと思います。
MRIが一番いいとは思うけど、しょっちゅうできないできる検査じゃないから。
浸潤癌になった瞬間っていうのはわからないけど、画像で、画像的に明らかにおかしい写真になってくる。
そうなってくると検査をしていきます、針さして。
右左でみていきます。
エコーでみてひっかかるってことは、まずない。
もしひっかかったとしたら・・・、それは、結構早めに手術した方がいいと思う。
そのぐらい急に浸潤癌らしくなってくるってときは、ある」
「MRIでわかるってこと?
でも、MRIは1年に1回でしょ?」
「結構な年月を経たんと浸潤癌にはならないから。しょっちゅうやることじゃ・・・。
もちろん希望でやってもいいですよ」
「浸潤癌がわかるのはMRIでってこと?」
「もし、わかるんであればってことね、可能性的にはね。
浸潤性小葉癌って、わかりにくいんですよエコーじゃ。
でも、ずーっと3ヶ月に1ぺん診ていって、比較をしていくから。
多少わかりやすくはなるだろう、とは思うんですけど。
大きくなったり、癌らしい感じが出てきたりね、そんなもんです」
「で、それは手術をするの?」
「がんであれば手術をします。そのときは乳房全摘をお勧めすると思います。
だから、手術をするなら、全摘になる。プラス、オプションで乳房再建ね」
◆現時点で、エコーとかMIRとかしなくていいの?
今は画像でみえないの?
放射線を始める前に、みておかなくていいの?
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「現時点でエコーとかMRIとかは今は全く必要ない。
放射線を始める前にみておいても、放射線のあとでやっても、あんまり変わりはない」
「今みてわかるんやったら、放射線終わってから改めてみたら、違いとか・・・?」
「わかりません。今ないもし。手術前に見てる。
(放射線の)R先生のとこ、行きましたか?」
「まだ。もし再手術とかするんやったら、(放射線治療を受けるのは)後の方がいいかなと思って。
もし手術をするんやったらね」
「手術するんやったら、放射線治療いらんよ、乳房切除なら」
(ちょっとだけの部分切除でいいと思ってましたし)
「リンパ節転移が多かったらするけど、今回、そんながんじゃないから、全摘すると、放射線はいりません」
◆放射線は、通常の温存手術後補助療法の放射線と同じやり方?
非浸潤性小葉癌があるからって、特に、追加のブースト照射とかっていうのはしないの?
紹介状に「多めに照射して下さい」みたいなこと、書かなくていいの?
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「これは放射線科の先生の考え方なんです。R先生は、どうされるのか、わかりません。
どうお考えになられるか?なんです。もしかしたらブーストあてる『かも』しれません」
「ブーストをあてることっていうのは、取ったとこの近くっていうこと?」
「取ったところの、その外測のとこを目指してって感じ。CTを撮るんだけどね、照射する前に。
CTを撮ったら縫い目がわかります。そこにある程度あてがって。放射線科の先生の判断にお任せして大丈夫」
「じゃ(経過観察については)わかれへんけど、今日は帰ります」
「考え方はだいたい当たってます。的は外れてない」
「専門家の先生がおっしゃるので、
それがいいんやろうなって思う。
ただ、自分的にね、なんで経過観察を選んだかって聞かれたときに『先生がそう言うから』っていう(だけの)理由で・・・。
ちっちゃい子供が『みんながそうするから私もそうする』みたいなそんな感じ」
「難しいところやから、全部理解しようと思ったら。
わかることはわかるし、わからんとこはわからんとこ。
自分でそれを選ぶところがあるからね。で、絶対やめとった方がいいってこともあるし」
「私も、積極的に全摘したい、とか、思ってるわけじゃないんですよ」
「そらそうよ。
でも、不安に思って病気になる人がいるからね、そういう人はやった方がいいやろうしね。
そういうのがあると思ったら、夜も眠れん言う人がいるんです」
「気持ち的にね、なくなった方がすっきりするやーんとか思ったりするんですけど」
「反対側にもあるかもしれん、どうする?」
「やったら、どっちも取らなあかんやんなぁ・・・とか」
「大丈夫っていうデータが、アメリカの方から一応出てるし。
日本はあまりたくさん無いんです。浸潤性小葉癌の診断は少ないから。アメリカ15%、日本5%ぐらいしかないからね、今。
少ないけど。
うちは局所に関して細かく見てます、局所再発。局所をしっかりコントロールすれば予後は良くなるっていうのは、ちゃんとデータがあるんです」
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