「えっとね、針を刺した検査の結果がね、率直に言いまして、ガンが出たんですよ」
けっこう普通な感じのトーンで始まった乳がん告知。
早期の乳がんやし、そんなに大そうなことでもないのかな?
覚悟はできていたけど、一応驚いたフリをしてみる
「え!?」
「がん」
それから先生の説明が続く。
「浸潤性小葉癌っていう、日本人の乳がんの中で5%くらい、あんまり多くはないガンで、浸潤性小葉癌っていうのは実はね、わかりにくいがんとして有名なんですけどね、今回は、まぁ針を刺して、診断としては間違いないでしょう」
「じゅんじゅんさんのしこりはエコーでみて9mmやし、去年診てわかったか?って言ったら、わからんかったかもしれん、わからなかった可能性もじゅうぶんあるし、あったとしても『良性』っていう可能性もあったかも」
「僕も触ったときは良性やと思ってましたよ。でもエコーで診たときに『これはちょっとおかしいね』と思ってね。だから針の検査までしたんですよ、ね」
ちなみに私の場合、
マンモグラフィ→触診→エコー→針生検っていう順番で
検査を受けたんですね
で「マンモグラフィでは綺麗です」と言われたのに、
触診でシコリを見つけてもらったんです
浸潤性小葉癌だったので、写りにくかったのか
撮影技師がヘタだったのか
小さい胸(Aカップ)が災いしたのかは不明ですが
検査方法によって、得意不得意があるそうです。
(↓先生の話に戻ります↓)
「今、見えているしこりの大きさは1cm弱。まぁそんなに進んだがんじゃないでしょう。リンパとか全身に転移がなければ、早期がん」
「早期がんというのは普通治療すると、今の治療の実力で言うとね、10年間再発せずに元気でおれる可能性は90~95%あります。だから、ほとんどの人が治ります」
「で、治療っていうのは、まぁ基本的には手術と、その後の再発予防のためのね、お薬の治療が必要です。この2本立て」
「手術は局所治療と言って、ここ(胸)の治療になります」
「で、薬の治療は、ホルモンの治療、抗がん剤、色々あるんですけど、薬の治療っていうのは全身の治療」
「だから局所の治療と全身の治療、2本立ての治療が必要です」
「それをちゃんとすることによって、さっき言った10年間元気でおれる可能性が9割以上保てる」
「放射線はないんですか?」
「放射線は局所治療のうちの1つとしてあります。今回はした方がいいと思います」
「もう1回、何がんって?」
「浸潤性小葉癌」
「がんの種類?何がどう違うんですか?」
「性質が違ったり、予後が違ったり、温存手術の後の再発が多い、少ないとか、そういう治療データが変わってきます」
「乳がんって言っても、約20種類あるんです。そのうちの1つでね、ホルモンがよく効きます。一般的な内分泌治療のね」
「浸潤性小葉癌て、胸の中でポツポツポツポツできることもあるんですよ。同じ方の胸と、反対の胸にも転移することがあるし、全身もあります」
「転移はね、どっちかって言ったらしやすい方なんやけど、でもこれがね、命を落とすかどうかを考えると、他の乳がんの中でも、あまり悪くはないんですよ、不思議なことに」
「っていうのは薬が効くんですよ、ホルモンがね。でも、点滴の抗がん剤はあまり効かないことが多い」
「で、じゅんじゅんさんの分のがんの場合はね、化学療法より内分泌治療の方が、どちらかと言えば効きやすいタイプなんですけどね」
「で、今は胸のところしか見てないんで、今の乳がんがどの程度か、現在の状況、進行度、全身に転移がないかどうか検査する必要があります。今の段階で、検査はしっかりしておきましょう。その結果をふまえて、どうすればいいか決めればいいと思います」
「PET-CTで全身、肺、骨、リンパ、胸のところをいっぺんに診て、肝臓はちょっと見えにくいところがあるんで、お腹のエコーで主に肝臓を診ます。乳腺、胸に関しては、PET-CTでは大まかになっちゃうのでMRI」
針生検から2週間後の乳がん告知は、こんな感じでした。
結果を聞きに行くときには、
もう既に「心の準備」みたいなのはできていたので
そんなにビックリもしなかったって感じで
「ああ、やっぱりな」って。
(先生の前では、一応驚いたフリをしておいたけど)
針生検を受けてからの数日間の方が
精神的にしんどかったです。
がんなんかなぁ?
がんやったらどうしようって。
誰にも言ってなかったので
「私、がんかもしれんのに、人の気ぃも知らんと!」って
一人で勝手に情緒不安定になってたりしてました
(オハズカシイ)
ほんま、あんときの方がしんどかったです・・・。