「え、じゃあ、もう先生にかかってるわ」「(苦笑)最初っから手術はそういうもんやからね」
「先生にかかってるわ」(←2回目)「はい」
「ほんまに。マジで、絶対」「そら大丈夫。任せて下さい。はい」
「取り残しなんかイヤやし」「うん。そら、僕も2回の手術なんて、したくてする訳じゃないからね。(写真みながら)がん細胞って、こういう細胞なんですよ。パラパラパラっていうね。こんなんが残っとったら、わからんのですよ。この塊り、こういうのが、うわーっと塊りになっとけばいいんやけどね。端っこはこういう状態なんですよ」
「例えば、こういうところやったら、術中迅速ではどう言われるの?ありませんって言われるの?」「術中迅速では、がんはありませんって言われる可能性はじゅうぶんにある。ガイドライン上は2cmって書いてあるからね。3cm取りなさいっていうのは無いからね。しこりの種類によっては、2cmよりちっちゃくても良いですよっていうのがガイドラインやし、ま、確かに、その通りなんですよ。で、今回のがんは、ちょっとパラパラ広がるんで、ガイドライン上なるべくきっちり2cm取ろうと思うし、取るべきだと思ってます。で、ここから2cm取って、たぶんこんなに集まってるところはまずありませんから」
「あ、そういうことかぁ」「そう。パラパラやから。術中迅速っていう凍結標本っていう、完全な状態でない状態でみざるおえないんです。手術中に急いでみるっていうのはね。だから、それをしても、見落とす可能性はじゅうぶんあります。結局、最終病理待つことになるんで。あんまりメリットは無いけど、まぁ、それは相談しときます。じゅんじゅんさんの希望やからね。」
「ふーん・・・。で、先生はどう思う?いらんと思う?」「いらんと思うから、うん、いいと思いますよ。でも、別にいいですよ。病理の先生に相談しときます、それは、明日、朝一番でね」