乳がん手術後のホルモン治療を始めるにあたり、私のホルモン受容体含量について主治医先生に聞いてみました。
「うちはオールレッドスコアでやってます。1~8段階。染まり方と面積のスコアを足し算していきます。Allred scoreで、じゅんじゅんさんは、8点と8点、満点です。面積満点、染まり方満点。」
「スコアが高い人の方がホルモンの薬は効きやすいんですか?」
「カットオフ値がだいたい4とか5。ここでデータの差が出ます。カットオフ値の下でも、0じゃなければある程度効きますが、それは患者さんの対象を選ばないと、優位差は出ません」
「高ければ高いほど効くっていうわけでもない?」
「6と8で違うか?といえば、たぶん違わない、たぶんデータは違ってない」
「じゃあそのカットオフ値の上か下かってこと?」
「うん。でもね、今、面積の方が大事じゃないか、染まり方っていうのは手技的な問題もあって、必ずしもよく効くかどうか反映しないこともあるんです。客観性に欠けることがあるんで。面積だけ採用したらどうかっていう方向に、なりつつある」
「主観的な部分も入るっていうこと?」
「主観的なこともあるし、手技的なこともある。で、効き具合の目安っていうか、カットオフ値より下だと目安になります。それでも100%効くわけじゃないからね、ホルモンが陽性でも。可能性が高いですよっていう(目安)」
浜松乳がん情報局 市民公開講座より引用
浜松乳がん情報局 市民公開講座より引用
浜松乳がん情報局 市民公開講座より引用
ザンクトガレンカンファレンス2009コンセンサス会議速報レポートより引用
3-2 病理: ER |
Yes |
No |
棄権/ 不明 |
ERの%染色は報告されるべきか? |
97% |
3% |
0% |
異論なし
ERのスコアリング法として、%染色よりもAllredスコアなどのシステムを用いる方がよいか? |
43% |
53% |
5% |
多くのパネリストは、よりシンプルに、%染色を用いる方がいいと感じている。Jacek Jassem は、広く普及し、すべてのコミュニティで受け入れられるような共通の標準的なスコアリングシステムの必要性を示唆した。Jonas Bergh は、苦慮すべき問題として、施設間における再現性の問題を挙げた。Kathy Albain は、コンセンサス会議の論文では、こうした方法論などのより詳細についても言及されるだろうとした。
highly endocrine responsiveの定義として、ER染色陽性が 50%を超えるべきか? |
73% |
17% |
10% |
highly endocrine responsivenessの特徴として、染色陽性の細胞が50% を超えるという定義が用いられるようになってきている。しかし50% という閾値は、それがたとえER細胞の数や反応性の程度と相関するとしても、単純化しすぎなのではないかとの懸念もあり、閾値は常に議論の対照となっている。ただし%染色が個々の患者においては予後的価値を認める場合もあり、結果的にこの領域が治療選択の中心になってきている現状を鑑みると、さらに議論が必要だと思われる。
3-3 病理: PgR |
Yes |
No |
棄権/ 不明 |
予後評価においてPgR を考慮すべきか? |
61% |
36% |
3% |
Yesが61%と少なかったことに驚きの声があがった。
PgRをタモキシフェン(TAM)に対する反応性の予測に用いるべきか? |
40% |
60% |
0% |
Ian Smithは、いくつかの初期の試験において、PgR陰性の患者は、AIにより反応することが示唆されているとコメントした。しかし、大規模試験からのコンセンサスデータでは、大きな差は認められていない。いずれにしても、PgR陰性であることは高リスクであるため、AIによる治療の候補者になる。
PgR発現が低いまたは発現なしであることは、AIへの反応性を予測するものか? |
3% |
92% |
5% |
これに関しては高い水準でのコンセンサスが得られた。
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