講演会
~高精度放射線治療とペプチドワクチン療法の拓く新しいがん医療~に行ってきました。
血管内治療の先生、放射線治療の先生、ペプチドワクチンの先生、
3名の先生方の講演会だったのですが、
どの先生も「患者のことをしっかり考えてくれそうな先生」
そういう印象で、希望の持てる内容でした。
放射線治療 呉隆進先生 (
都島放射線科クリニック)
再発・転移してしまったときに、
一般的ながん治療の先生が
「照射した量が、既にいっぱいまであてているから、もう無理。放射線治療はできない」と
言われても、諦めないで。
微調整(みたいなこと?)が出来る例もあるから、まだ治療できる例もあります。
でも、そういう治療法を知らない先生もいらっしゃるので、
そういう先生に「もう無理」とか、言われてしまう患者さんがいるので、気の毒です、
というふうなこともおっしゃっていました。
専門外の治療については、疎いところもあるんだと思います・・・
私の前の主治医先生も、ハイパーサーミア(温熱療法)が、保険適応ってこと、
ご存知なかったし・・・
専門外の治療については、最新の治療法や詳しい適応まで
ご存知ないんでしょうねぇ・・・
やっぱり患者自身も勉強しておかないと・・・
血管内治療 堀信一先生 (
ゲートタワーIGTクリニック)
「やっても無駄」とか、他の先生に悪口みたいなことを言われ続けていますが、
「標準治療じゃないけど、こんな治療方もあります、こんな奏功例もあります」とか
手を替え品を替え、治療を試みてくれる姿勢みたいな
話しを聞いていて、そういう姿勢が伺えました。
主治医が患者に
「やっても意味がない」とか「無駄」とか
そういう類のことを言うの、
どうかと思うんですよねー・・・
「もうなす術がない」と落胆するより
「まだ受けれる治療がある」
「治療を受けれている」の方が、希望が持てるやん・・・
医師的には「意味ない。無駄」と思うようなことでも
患者にしてみれば、たとえメンタル面だけのことやとしても
じゅうぶん意味のあることやと思うし
だから医師は、「やっても意味がない」とか「無駄」とか
言ったらあかんと思うねんけど・・・
ペプチドワクチン 中村祐輔先生 (
中村祐輔先生インタビュー|
中村祐輔先生研究室)
もともとは外科の先生で
今は基礎医学分野の研究をしているというご経歴
というのが、先ず意外で・・・
なぜそういうふうになったのかというと、
外科の臨床医をしているときに
患者さんを看取り、ご家族の方もがんで亡くされ
そういう経験を重ねていくうちに
「効く人と効かない人がいるんのはどうして?」
「人によって副作用が違うのはどうして?」
とか、そういう疑問が大きくなり、研究をするようになったとおっしゃっていたのが
印象的でした。
ご講演が終わってから中村先生に質問。
「乳
がんポンの手術が終わって、今、ホルモン治療中なんですけど、
ペプチドワクチンの治療、受けれますか?」
「適応外です」
「臨床試験でも?」
「すみません。気持ちはわかるんですが・・・。まだそこまで・・・」
と、おっしゃって下さり、
なんか、いい先生やなーと思いました。
勝手に不躾な質問をしている私に「すみません」と
お詫びの言葉を言ってくれたり
「気持ちはわかるんですが・・・」って、そのひと言が、なんとなーく嬉しかったです。
たぶん、3名の先生方は、
がん難民を無くしたい、無くそう、
そういう思いを強く持ってらっしゃる先生方なんだなと、
お話しを伺っていて、そういうふうに感じました
標準治療の水準を高める先生もいれば
標準治療以外の治療を研究する先生もいるんですよね
( ↑ アヤシイ医師もいるでしょうが、3名の先生方は保険診療の治療や、臨床試験、臨床研究という形で治療を行っている先生方です)標準治療したけど効かない、という患者さんもいるのですから
後者の先生方にも、是非がんばっていただきたいと思います
ただ、講演を伺っていて、思いました・・・
後者の先生方は、業界では風当たりとか強いんやろうなぁ・・・と。
(「意味ないとか、悪口言われ続けてる」と、おっしゃっていたので)
だからよけいにがんばって欲しいです!
標準治療として認められるようになるまで時間がかかるから
「今の標準治療」じゃないけど、「将来の標準治療」になってるかも・・・
今、標準治療とされている治療法は、
言い換えれば、そしてちょっと悪く言えば、
古いと言えるのかもしれません
みたいなこともおっしゃっていました
ただ、その分、歴史もあるし、実績もあるし、
何より安心感がありますよね・・・
私は手術のときに、内視鏡手術の選択肢もありましたが
やっぱり従来からある普通の手術法を選びました
理由は、まだ内視鏡手術の長期の予後というのが出ていなかったし
「ほんとに大丈夫?内視鏡で取り切れるの?」と思ったからです。
当時の主治医先生の見解は
「そういうふうに見なしています」みたいな、ビミョーな言い方やったし・・・
選べる選択肢があるのは
ありがたいことです。
その選択肢の中から選ぶのは、
主治医先生じゃなく、私自身なんですよね。
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